コラム

検討者に選ばれる!住まいの内覧準備のポイント

1640257845-B7RCC.png

住まいの購入を検討する際、お客さまは必ず内覧を申し込んできます。内覧でお客さまに知ってもらうべきことは、あなたの物件に対する「幸せのイメージ」です。

この物件に住んだら、きっとすてきな生活ができる、そう内覧者に思ってもらうことが目標です。

今回は検討者に選ばれる内覧準備のポイントを解説します。

 

 

広く、明るく、きれいに見せる準備をしよう

 

部屋から水回り、ベランダや庭まで、しっかりと掃除をします。クローゼットや押し入れも、すべて見せるのが内覧の原則です。

余計なものは片づけて、窓ガラスを磨き、壁、天井、照明器具や網戸などの埃や汚れも、きれいさっぱり落とします。

これだけで、部屋は広く明るく見えるはずです。

 

壁紙の破れや穴、床の傷、網戸やふすまの破れなど、簡単にできる修理はしておきましょう。

すぐに直せない場合は、あとでトラブルにならないよう、内覧者に正直に話すことも大事です。

 

マンションでは、エントランスや共用部分も忘れずに点検を。

散らかっていたり、照明が切れていたりしたら、管理会社に頼んで処理してもらいます。

引っ越し準備もかねて、少しずつ家財道具の整理や、掃除を進めると無理がありません。

 

また、住んでいる人が案外気づかないのが、住まいのにおい。

においが付きやすいカーテンやクッションは洗い、玄関や排水溝は丁寧に掃除をしておくとよいでしょう。

 

 

 

分譲時のパンフレットを渡すと喜ばれる

 

内覧希望があると、不動産会社から売主さんに連絡が入ります。

日時はできるだけ、相手の都合に合わせるようにしましょう。

 

当日の準備として、住宅展示場ほど凝った演出をする必要はありませんが、お客さまを歓迎する気持ちを込めて、花やグリーンを飾ってもよいと思います。

昼間でも照明は全部つけて、できるだけ明るくし、換気と室温にも気をつけてください。

 

たいていの場合、不動産会社の担当者が内覧者をお連れして、家の中を案内しながら、室内を見せていきます。

売主さんも少し下がって歩き、いつでも質問に答えられるようにしておきましょう。

 

もし分譲時のパンフレットがあれば、内覧者に渡してください。

事前に担当者に頼んでコピーを作っておくと便利です。

パンフレットには物件の詳細情報が書かれていますから、その場では要点だけお話しして

「物件のパンフレットのコピーを差し上げますので、後ほどゆっくりご覧ください」と言うと感じがよいですし、取引が成功する可能性も高くなります。

 

 

 

 

 

 

内覧者からの契約に影響する質問には、その場で答えない

 

物件の住み心地や、学校、病院、商店の場所など、地域での暮らしに関すること住まい購入の大きな判断材料です。

検討者は、実際にそこで生活をしている売主さんから、ぜひ聞きたいと思っていることです。

こうした質問には丁寧に答えましょう。

 

一方、「このエアコンは残してもらえますか?」といった、契約内容に関わってくる質問には要注意です。

雰囲気に流されて、うっかり「わかりました」、「考えてみます」などと答えてしまうと、相手はそれを条件に入れて購入を検討し、あとでトラブルになることがありますから気をつけましょう。

 

どうしても何か答えなくてはならない場合は、「この場では何とも言えません」くらいにとどめ、、あとは営業担当者に任せてください。

値下げ交渉をしてくる内覧者の対応も同様です。内覧者からの質問を交通整理して、専門的な質問に答え、売主さんが答えづらいことを代弁し、その場で判断できないことを預かるのは、営業担当者の仕事です。

 

内覧者がほかの不動産会社の紹介だと、その会社の担当者が同行します。

その際に売主さん側の担当者が立ち会わないことがありますが、それでは専任媒介契約している意味がありません。責任をもって立ち会ってもらいましょう。

 

 

まとめ

 

・物件の魅力が伝わるよう、掃除は念入りに

・内覧者に求められたら隅々まですべて見せる

・案内は営業担当がするが、売主も立ち会う

・住環境には丁寧に答え、契約条件に影響することは安易に回答しない

 

 

 

 

 

【コラム執筆者】

1613136167-2RGKI.jpg

山本 健司

プロフィール

ミライアス株式会社代表取締役。大手不動産会社で全国1位の成績を連続受賞。不動産相談件数16,000件超。著書『初めてでも損をしない 不動産売却のヒケツ(サンルクス出版)』『損しない! モメない! 実家の不動産相続のヒケツ(サンルクス出版)』