コラム

相続の際に必要となる遺産整理とは？具体的な手続きについて解説

2022.07.11

被相続人が亡くなり、相続が発生すると「遺産整理」が必要になるという話を聞いたことがありますでしょうか。

今回は、被相続人が亡くなった際に必要となる「遺産整理」とは何か、具体的にどんな手続きが必要なのかについて解説したいと思います。

遺産整理とは

遺産整理は、一般的に以下のような流れで行います。

故人の遺産は、遺言があればそれに従って遺産を分配し、なければ相続人間で遺産分割協議というものを行い分配することになり、遺言の有無によって必要な手続きが変わってきます。

そのため、遺言書の有無を確認することが必要になります。

遺産を遺産分割協議で分配する場合など、遺産整理を行う際には、誰が相続人なのかを確定させる必要があります。

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等を取得することによって調査することができます。

後のほぼ全ての手続きで相続人を確定させることが必要になるため、「法定相続情報一覧図」を作成しておくと便利になります。

遺産を遺産分割協議で分配する場合など、遺産整理を行う際には、誰が相続人なのかを確定させる必要があります。

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等を取得することによって調査することができます。

後のほぼ全ての手続きで相続人を確定させることが必要になるため、「法定相続情報一覧図」を作成しておくと便利になります。

現金・預金・不動産・自動車・有価証券・金銭債権などのプラスの財産はもちろん、借金などのマイナスの財産も相続の対象となるため、調査が必要になります。

最近ですと、ネットバンキングなどを利用されている方も増えているため、オンライン上の財産の調査も必要になります。

遺言がない場合には、相続人間で相続財産を具体的にどのように分配するのかを決める、遺産分割協議というものが必要になり、その結果を遺産分割協議書という書面に残します。

分配した財産の名義変更等の手続きにこの遺産分割協議書が必要になるため、重要な書面になります。

銀行口座や不動産などの、相続した財産の名義を変更する手続きが必要になります。

特に相続した不動産の名義変更である相続登記は、法律により義務化されたため、罰則の適用を回避するためにも確実に行う必要があります。

多額の財産を相続した場合には、相続税の申告をしなければなりません。

相続財産を調査する際に、相続税を申告する必要があるか否かを判断し、必要であれば相続税を申告することになります。

遺産整理には、複雑な手続きがあったり、また、専門的な知識が要求される手続きが少なくないため、専門家の手を借りる方が多くいらっしゃいます。

安心確実な遺産整理には専門家の活用も視野にいれて、遺産整理でお悩みの方は、専門家による相談をお勧めします。

【コラム執筆者】

髙橋　朋宏

プロフィール

経堂司法書士事務所代表司法書士。一般社団法人相続総合支援協会理事。不動産と相続に関する分野に専門性を有する。難しいことを分かりやすく説明することを得意とし、ラジオ出演、新聞・雑誌への寄稿、セミナー、講演活動などを行うタレント文化人。