コラム

固定資産税はPayPayで払える!メリットや手順を解説

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毎年1月1日時点で、土地や建物などの固定資産を所有している人は固定資産税を支払わなければなりません。
 
所有する不動産が市街化区域にある場合は、都市計画税もあわせて納税する必要があります。 
 
固定資産税と都市計画税は、キャッシュレス決済アプリの「PayPay」を利用すると簡単に納税できることをご存じでしょうか。
 
本記事では、PayPayを利用して固定資産税を納めるメリットや注意点、手順などをわかりやすく解説します。
 
 

固定資産税はPayPayを利用すると簡単に支払える

 
PayPayは、キャッシュレス決済の一種です。
 
スマートフォンに表示されたバーコードを店舗で読み取ってもらったり、レジに掲示されたバーコードを読み取ったりすると、現金を使うことなく決済できます。
 
PayPayには、税金や水道光熱費の支払いができる「PayPay請求書払い」というサービスがあります。
 
お住まいの自治体によっては、PayPay請求書払いを利用し、納付書に記載されたバーコードを読み取るだけで固定資産税の納付が可能です。
 
具体的な手順は、以下の通りです。
 
 
 
1. PayPayアプリを開き「スキャン」または「請求書払い→請求書を読み取る」を選択する
 
2. 固定資産税の納付書の「コンビニ収納用バーコード」をカメラでスキャンする
 
3. 支払い先と支払い内容を確認し、間違いがなければ「支払い」をタップする
 
 
 
このようにPayPay請求書払いでは、わずか3つの手順で固定資産税を納められます。
 
 

固定資産税をPayPayで支払うメリット

 
固定資産税をPayPayで支払う主なメリットは、以下の4点です。
 
 
● 決済手数料がかからない
 
● 固定資産税を支払いに行かなくて良い
 
● 払い忘れを防ぎやすい
 
● 事前の手続きは基本的に不要
 
 
 

決済手数料がかからない

 
固定資産税をクレジットカード払いで納税する場合、決済金額に応じた決済手数料がかかります。
 
仮に固定資産税額が10万円である場合、836円(税込)の決済手数料を支払わなければなりません。
 
PayPay請求書払いであれば、決済金額(税額)や納付方法に関係なく決済手数料はかかりません。
 
分割払いで固定資産税を納める場合でも、手数料がかさまずに済みます。
 
 

固定資産税を支払いに行かなくて良い

 
通常は固定資産税を支払う場合、納付書を持参して近くのコンビニや銀行、郵便局、市区町村役場の窓口で支払う必要があります。
 
他に用事がなく、納税をするためだけにコンビニや銀行などに行くのは面倒に感じられるかもしれません。
 
一方のPayPay請求書払いであれば、スマートフォンでPayPayのアプリを起動し、納付書に印字されたバーコードを読み取るだけで固定資産税を納付できます。
 
自宅にいながら納税できるため、わざわざコンビニや銀行などに行く必要はありません。
 
 

払い忘れを防ぎやすい

 
「時間があるときに払いに行こう」と考えていても、気がついたら期日が過ぎてしまっていた経験がある人は少なくないでしょう。
 
PayPay請求書払いであれば、簡単な操作で支払いが可能であり、短時間で納税できます。まとまった時間は不要であり、納付書が届いたあとすぐに支払えるため、払い忘れを防ぎやすいでしょう。
 
 

事前の手続きは基本的に不要

 
PayPay請求書払いでなくとも、口座振替で固定資産税を支払えば、コンビニや金融機関などに行く必要はありません。
 
しかし、口座振替で納税をするためには、口座振替依頼書を記入し振替を希望する金融機関の窓口にあらかじめ提出しておく必要があります。
 
PayPay請求書払いであれば、固定資産税を納める際の特別な設定は必要ありません。
 
スマートフォンにPayPayアプリをダウンロードし、設定を済ませておけば納税が可能です。
 
ただし、すでに口座振替で固定資産税を支払う手続きをしている人は、そのままではPayPay請求書払いでの納税ができません。
 
PayPay請求書払いでの納税を予定している方は、事前に金融機関で口座振替の廃止手続きをしておきましょう。
 
 

固定資産税をPayPayで支払う注意点

 
PayPay請求書払いで固定資産税を支払う場合は、以下の点に注意が必要です。
 
 
● 決済金額の上限がある
 
● ポイントは付与されない
 
● 領収書が発行されない
 
● すべての自治体が対応しているわけではない
 
 

決済金額に上限がある

 
PayPay請求書払いは、請求書や納付書1枚につき30万円までしか支払いができません。
 
固定資産税の税額が30万円を超える場合、PayPay請求書払いでは一括で納税できない点には注意が必要です。
 
税額が30万円を超える固定資産税をPayPay請求書払いで納める場合は、分割払いをするのも方法です。
 
一括で納税したい場合は、クレジットカード納付をはじめとした他の方法を検討しましょう。
 
 

ポイントは付与されない

 
PayPayで決済をすると、決済金額に応じたPayPayポイントを獲得できます。
 
獲得したPayPayポイントは、1ポイント=1円分としてPayPayでの支払いができる店舗で利用が可能です。
 
しかし、PayPay請求書払いで決済をしてもPayPayポイントは獲得できません。
 
以前は、PayPay請求書払いで決済をしたときもポイントが付与されていましたが、2022年4月から対象外になってしまいました。
 
 

領収書は発行されない

PayPay請求書払いで固定資産税を納付した場合、領収証は発行されません。
 
領収証が必要な場合は、コンビニや銀行、郵便局などに納付書を持参して現金払いで固定資産税を納める必要があります。
 
PayPay請求書払いで固定資産税を納めた履歴は、PayPayアプリから確認が可能です。
 
ただし、支払い履歴を印刷しても領収書の代わりとは認められません。
 
納税の証明が必要である場合は、お近くの市区町村役場で納税証明書を発行してもらいましょう。
 
 

すべての自治体が対応しているわけではない

 
固定資産税は、国ではなく地方自治体に納める税金です。
 
お住まいの自治体によっては、PayPay請求書払いで固定資産税を納められないことがあります。
 
固定資産税をPayPay請求書払いで支払えるかどうかは、地方自治体のホームページで確認できるほか、PayPayの公式ホームページで検索することも可能です。
 
 

PayPay請求書払いは水道光熱費や保険料の支払いも可能

 
PayPay請求書払いで決済できるのは、固定資産税や都市計画税だけではありません。
 
自治体によっては、市町村民税や自動車税、個人事業税、不動産取得税なども納められます。
 
また、電気代やガス代、水道代などもPayPay請求書払いで納められます。
 
企業によっては、商品の決済にPayPay請求書払いを利用することも可能です。詳しくは、PayPayの公式ホームページでご確認ください。
 
 

まとめ

 
● PayPayアプリで納付書のバーコードを読み取って固定資産税を納税できる
 
● PayPay請求書払いを利用すると、コンビニや銀行などに行かずとも納税を済ませられる。事前の手続きも基本的には不要
 
● PayPay請求書払いでは納税の方法や決済金額にかかわらず決済手数料がかからない
 
● 「PayPay請求書払いはPayPayポイントを獲得できない」「すべての自治体が対応しているわけではない」といった点には注意が必要

 

 

 
 
 
 
 
 

【コラム執筆者】

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品木 彰(シナキ アキラ)

プロフィール

保険・不動産・金融ライター。ファイナンシャルプランナー2級技能士。大手生命保険会社や人材会社での勤務を経て2019年1月に独立。年間で700本以上の記事執筆に加えて、不動産を始めとしたさまざまな記事の監修も担当している。

https://daisakukobayashi.com/